■Stages Power国内正規販売開始
FJTさんが発売当初からレポートされていた、クランク型パワーメーター、StagesPowerですが、この度インターマックスさんが正規代理店となり、国内販売が開始されています。
チームスカイも使用するクランク型パワーメーター ステージズパワー日本上陸 | cyclowired
左センサーのパワー計測結果を倍にするというシンプルな構造なので、故障にも強いと想像できますし、BB縛りや面倒なマグネット取付も必要ないということで、幅広い車種に対応できる事が利点だと思います。
■Stages Powerを買う前に、パワーメーターについてちょっと考えてみたいこと
今まではあまり考察した事をブログに書いていませんでしたが、今年からは、そのときどきに思ったこと、考えたことを書いていこうかと思います。
個人の知識だけで書いている曖昧な考察なので、情報選択の参考程度に読まれてみて下さい。
最初に結論を書きますが、パワーメーターを導入する際に、何を重視する必要があるかといいますと、コンマ数パーセントの測定値の誤差や、センサー重量の増加ではなく、『左右バランスを計測することができるか』という点に尽きると思います。
一般的にパワーメーターを購入する動機として、その一番の目的は、自身のパワーを計測することにあるのだと思います。
その計測した数値をもとに、パワーを基準にしたインターバルトレーニング、レース中のパワーマネジメント、レース後のログによる振り返りなどに利用しよう、と考えている方がほとんどかと思います。
しかしそれは、それなりに体をしっかり使うことができている、一部の上級者の方向けの使い方ではないでしょうか。
なぜかといいますと、初心者~中級者の方がパワーの数値のみに頼って、パワーを基準にしたトレーニングメニューを組んだとしても、あまりのキツさに、定められた週間メニューを継続し続けることができる方は、希だからです。
また、単純にパワー(FTP等)が上がったとしても、それが直接の推進力に変わるのかというと、見かけ上の実測値が上がっているだけで、思っていたよりも自転車の速さに繋がっていないと、感じることもあります。
自転車を速く進めるためには、体の使い方を意識したうえで、正しく左右均等にペダリングができるという事が、最重要だと考えます。
ここをすっ飛ばしてパワー計測数値のみにこだわっても、ほとんどの場合、変な部分の筋肉の疲れが溜まるだけで、伸びは期待できないと考えます。
左右バランスを均等にするには、体の使い方の意識を変え、柔軟性を確保したうえで、ペダリングの見直しが必要になります。
そして、ほとんどの方は気づいていないのですが、実は左右の筋力バランスが取れている方は希ですので、左右のバランスを意識した、体幹トレーニングも必要になります。
『体の使い方の意識、それに必要な柔軟性と、筋力のバランスを整えた上で、パワー数値を利用してのトレーニングを行う』というやり方が、遠回りのように見えますが、いちばんの近道ではないかと。
ただ、体の使い方の意識を、自分で修正するのは難しいので、実績のあるコーチングサービスを受ける事をお勧めします。
以上の理由から、『体の使い方を意識できているので、パワーの出力結果のみ表示されれば良い』という方は、StagesPowerなどの片側測定タイプでいいのですが、これからパワーメーターを導入し、レースためのトレーニングや練習に生かそう、と考えている方は、左右バランスが表示されるタイプを購入することを、強くお勧めします。
左右バランスが表示されるクランク型で、国内正規品の選択肢は、パイオニアペダリングモニター、ROTOR POWER、Power2Maxの3つになるかと思います。
ペダリングモニターとROTOR POWER(LT除く)は左右独立センサータイプですが、Power2Maxは左側センサーがないので、仮想計測かと思いますが、詳細は調べていないので、その部分の検証は割愛します。
これからパワーメーターを導入しようと考えている方への、一つの参考になれば幸いです。