そんなわけで、日曜日に届いた最速ヒルクライマー5人が教える ヒルクライムトレーニングを2回ほど通読しましたので、気になった点など簡単に書いてみます( ・∀・)ノ
①トレーニング量をCTLで管理する
以前は土井さん本でTSS700/週という基準値が出ていましたが、パワートレーニングが浸透した現在では、皆さんCTLで練習量を定量化して見ているみたいですねえ。
ちなみに私は去年のニセコ後にCTL20ぐらいからスタートして、おきなわ前は60後半〜70ちょい、現在は70〜80の間という感じでしょうか。
いきなり負荷の高いトレーニングを行って、メニューをこなすことができずに「やっぱり無理なんだ…」とメニューをやめてしまう方も居られると思いますが、軽い負荷からCTLを除々に上げていくようにコントロールしていくと、負荷の高いメニューもこなせるようになります。
私もFTP設定値から3分の2ぐらいに減らした強度設定で、さらに短時間にしたメニューから入りましたので、いきなり高負荷なメニューに挑戦するのではなく、CTLをすこしずつ増やしながら強度を上げていくやり方として、この本の内容は参考になる部分が多いです。
どれぐらい上げて行けばいいの?ということについては、じてトレさんのこの記事がわかりやすいですー( ・∀・)ノ
また、同じTSSでもダラダラ走ったTSSではなく、高い強度で稼いだTSSの質が重要という点も共感できます。
②成長速度はトレーニング量に比例?
1年半や3年などの短期間で表彰台の常連になった方も居られれば、兼松さんのように10年かかっている方も居られます。
その違いはというと、トレーニングボリュームにあるのではないか?という点について書かれています。
集中してトレーニングした方は効果が現れるのが早く、それはトレーニング量に比例しているのでは、ということです。
③ホビーレーサーのFTPは上限値がある
皆さんのベスト時の身長・体重・FTPが公開されていますが、ほぼ全員がFTPとウエイトレシオに関しては、同じ数字となっていることに驚きました。
これを見る限り、ホビーレーサーのFTPの上限値はここなのかもなあ〜と思わされます。
そろそろFTPだけで強さを量るのは、過去の事になりそうですね(^^;;
④ヒルクライムレースをするのか、タイムアタックをするのか?
これは乗鞍のチャンピオンクラスや、年代別の表彰台を狙う方の意識かもしれませんが、ヒルクライム”レース”をするならばFTP以外にも必要なものが多々あり、自己ベストを出したいのならばFTPを上げる。という意味合いのことが書いてあります。
⑤練習内容は人それぞれ
皆さんそれぞれ自分自身の生活スタイルに合わせた練習方法を取られていますが、初期のFTPを上げる段階では、SST、10分走を行っている方が多いと感じます。
また、初期段階の週間練習メニューと、強度を上げてからの週間練習メニューが2段階で書かれており、どのように練習強度を上げていったのか、比較しやすくなっています。
でもたぶん1〜2年後には、FTPを上げるにはアレをやれという流れになるんだろうなあという気もしないでもないでも…(^^;;
⑥ヒルクライムレースで勝つにはダンシングが鍵?
自己ベストを狙うなら淡々としたシッティングで良いのですが、レースとして勝つならばダンシングを武器にすることが必須と書かれており、各々のダンシング理論が繰り広げられていて、ダンシングの練習をしたくなります(笑)
⑦意外にも減量については書かれていない
ヒルクライム=減量というイメージがありますが、この本には減量方法については書かれておらず、むしろ田中さんは「減量するよりもパワーをつけろ」とP.52で書かれています(^_^;
体重を落とすことで「速くなっている」けど「強くなってはいない」は至言ですね。
とはいえ、皆さん並々ならぬトレーニング量ですから、普通に食事していればゆるやかに減っていくレベルだと思いますが(;・∀・)
⑧有名ヒルクライムレース攻略法
巻末はお約束の、有名ヒルクライムコース攻略法が書かれていますが、一人が解説しているのではなく、それぞれレースで走った選手目線で、1つ1つのコース攻略が書かれているので、いろいろなアプローチがあるのだなと感心させられます(^^;;
これを見てると、もう1度富士ヒル走りたくなりますねえー(・∀・)
■まとめ(どんな人にお勧め?)
ヒルクライムトレーニングというタイトルではありますが、乗り始めたばかりで「よーし、パパ、今度はじめてのヒルクライムレースに出ちゃうぞー」ぐらいの初心者の方には、ちょっとこの人たち信じられないわーというレベルの練習量(特に田中さん)で、ドン引きされるかと思います(^^;;
どちらかというと、ヒルクライムレースに何度か出て、ここから成績やタイムを上げて行くにはどういった練習をすればいいんだろう?という競技の間口に居られる方や、パワーを基準としたトレーニングを数年ぐらい続けている中級者以上で、何かしらの刺激やきっかけ、情報を求めている方向けの本ではないかな?と思います。
私的にはロードバイク研究会さんの本は、ホビーレーサーの個人ブログを読んでるようでとても好みなので、また面白い本を出して頂けることを、期待してます( ´ ▽ ` )ノ