そんなわけで、LOOK795LIGHTが納品されました。
サイズはS、仕様はだいたい写真でわかるんじゃないかなーと。
初見で乗った記憶を残しておきたいので、ざっくりとファーストインプレッションを書きます。
相対比較は2007Madone5.2PRO(スローピング初期モデル6年所有)、2013METEOR SPEED(2年半所有)、2015SpeedConcept7(1年所有)です。
■お店の前でポジション出しに50mほど乗ってみた
何も考えずに踏むペダリングで乗ると、めっさ硬いと感じるフレームだと思いました。
スピードコンセプトは最初にスッとクランクが入って、あとはじわじわと定量的な硬さの厚みを感じるのですが、795は表面からカッキーンと硬い感じがします。
ああ、この硬さはやばいかもなあ…と思いながら、山田さんにシートポストを普段より5ミリぐらい高めに切断して頂いて、お持ち帰り。
(参考までにBB中心からサドル上まで715mmです)
■ちゃんとした装備で20kmほど平地と山を走ってみた
・サイクリングペース 20〜30km/hで平地をタラタラ
メテオスピードと比べると振動は確かにコツコツと多少感じますが、ガチガチのTTバイクにさんざん乗ってるので、乗り心地はまあこんなもんじゃないかなーといった感じです。
サドルは金属レールから同じタイプのカーボンレールにしたのですが、路面がよっぽど荒れていなければ突き上げもほとんど感じないですし、乗り心地に関してはレース機材として見れば普通。
優しくはないけど、そこまで常に乗り手を攻撃してくるほどのものでもないです。
ちなみに、サイクリングペースで走ってる時は、何も面白みがありません(^-^;
正直「なにこれ~、こりゃフレーム選択失敗したかなあ」と思ったほど。
LOOKの試乗会などでちょい乗りすると、こんな感想になるんじゃないかなーと思います。
・ゆるい上り坂 8〜10%をダンシングでガシガシ
平地の後はゆるくて長い上り坂、期待はせずに何気なくダンシングしたところ、シャキシャキ進む感がすごい!
あーこりゃ真波くんに羽が生えるわけがLOOKがクライミングバイクと呼ばれるゆえんがわかったような気がしました。(わかった気がしただけでわかってません、LOOK乗りの皆さんすみません)
メテオスピードでダンシングすると、ヌルッとした感触とともに、クランクがびょーんと伸びていくような感触になり、早い切り返しのリズムが取りづらいので、あまりダンシングしたくない(むしろずっとシッティングで登ったほうが楽)フレームでしたが、795は積極的にダンシングを使う走りをしたくなるフレームだと感じました。
そういえばダンシング中にリアブレーキが左右ともシュータッチしてました。
クリアランスがかなりギリギリだったのもありますが、リアがよく動くバイクなのかな?
ホイールはレーシングゼロ使用です。
・激坂 12%〜
いろいろなシチュエーションを短距離で試すことができるのが、鹿児島のいいところ(笑)
12%を超える坂は、短距離であればダンシングでサックリと登っていけます。
でも心肺と脚を削られる感がハンパないです(^-^;
ヒルクライムレースぐらいの距離は、また追い追いレポートします。
・急な下り -8~-10%
ここがメテオスピードの最大の弱点、下りがめちゃめちゃナーバスで怖いのです。
マドン5.2PROでは何も思わなかった下りも、メテオスピードは何が関係しているのかわからないのですが、下りはとても苦手でした。
795は…といいますと、まだよくわかりません。
ロードバイクインプレッションで、今中さんが「下りでは板状のものに乗ってる感が…」と書かれていましたが、そんな感じはなく一般的なロードバイクに乗ってる感があります。
こちらもまた、チーム練習会などで追い追い。
・ゆるい下り −1〜ー3%で高速巡航
行きはずっと緩い上りなのですが、そのぶん帰りはほとんど緩い下りです。
とりあえず軽めに最高速チャレンジしてみたのですが、49km/hぐらいまでしか出ませんでした。
本気で踏めば50超えるんでしょうけども、なにせロードに乗るのが5ヶ月ぶりなもので、まだ体を慣らしている状態ですので、無理は禁物。
高速巡航している時に思ったのは、クランクを回した分だけリニアにフレームと路面が直結しているなーという感触が強いです。
メテオスピードは、高速度になるとフレームが補助してくれる感じで、クランクを踏み込んだり回したりを、あまり意識をせずとも、フラットに速度が維持でき、速度感の上下があまりなく、失速しにくいバイクでした。
795は回せば進むし、脚を緩めたらそのぶん速度が落ちるのが早いような気がします(そんな気がするだけで、実際は落ちてないとは思います)
メテオスピードは重いディープリムを回している感じで、795は外周の軽いローハイトリムのホイールで走っている感じといえば、わかりやすいでしょうか。
メテオスピードの速度維持がしやすいフィーリングも好きでしたが、795も方向性は違うものの、これはこれでチャレンジのしがいがある面白さがあります。
■パーツ的なインプレッション
795はE-POST2や、AEROSTEM、ZED2クランクなど独自設計のパーツが多数標準装備されています。
この辺りが気になる方もいらっしゃるかと思いますので、ペダルのKeoBLADE2も含めて簡単にファーストインプレッションを書きます。
・E-POST2
好みの長さでカットするだけのシートポストなので、サドル探しの旅の途中だったり、サドル高のポジションが出ていない方には、たいへんギャンブルです。
エラストマーによる振動吸収性については、カーボンレールのサドルということを考慮すると、なかなか良いような気がします。(気がするだけかもしれません)
LOOK CYCLE/株式会社ユーロスポーツインテグレーション | 2015 MODEL(2015年モデル) | E-POSTシステムの解説
標準ではモノリンクサドル用の金具がついていますが、普通の金属レールやカーボンレール用のアタッチメントも付属しますので、安心?です。
・AEROSTEM
795の奇抜な見た目を実現する、高さ可変式カーボンステム。
付属パーツとしてフレームに強制的に付いてくるのですが、長さはフレームサイズ別に固定という鬼仕様です。
XS=90 S=100 M=110 L=110 XL=120
*購入時にステム長を選択することはできません。
私のはSサイズなので、100mmが付属していました。
横の蓋を開けて、ギザギザのパーツを取り外してからでないと、上下に動かないので、走行中に上下にずれることはまずないと思います。
しかし、どうしてもステム長が合わず交換したい場合、5万2千円(税抜)のお布施をユーロスポーツさんにお支払い頂くことになります。
ちなみに、このステムとハンドルを固定している部分を隠すメクラ蓋があるのですが、なんとマグネットでくっついているだけです…。
・ZED2クランク
左右を一体構造にすれば剛性が出るんじゃない?的な勢いで、フレームに強制的に付属してくるカーボンクランク(単品のお値段14万円)
カットモデルを見ると、中身は中空になっているみたいです。
クランク長は170,172.5,175の3つを、付属の可変パーツで自由に変更できます。
できれば165とか167.5も選択できると面白かったのになあ…と思うのは私だけでしょうか。
使った感触としては、9000デュラクランクと比較して、特に硬いとも柔らかいとも思わなかったです。
いたってフツーに使えるクランクだなあ、と思います。
ZED2専用のプラクシスワークス製チェーンリングの変速性能については、9000デュラと比べても、変速性能に関して特に違いはないと感じます。
といっても、105以上のチェーンリングで、フロントディレーラーがきちんと調整されていれば、よっぽどトルクをかけて踏み込みつつシフトチェンジしなければ、変速しにくいと感じることはないんじゃないかなーと、経験則的に思うのですが(^-^;
楕円のRIDEAもROTORも同じく、トルクを抜いて変速すれば、問題ないレベルだと思います。
・KEO BLADE 2
様式美を追求するため(笑)ペダルもTIME Xpresso-12からKEO BLADE2 Ti PROTEAM 16Nmに変更しました。
今までは、SPD-SL PD-7800(6年)→スピードプレイZEROステンレスシャフト(3年)→TIME Xpresso-12(1年)という遍歴なので、各メーカーを一通り使用したことになります。
KEO BLADE2が特に何が優れている…と、特筆するほどのこともないですが、表裏があるタイプにしては前側にクリートが入れやすいので、SPD-SLでよくクリートキャッチミスする方には、良いかもしれません。
シマノとLOOKは、ほぼ同じ方式なので、違和感なく使用できると思います。
またこれも高強度練習で使用してみて、追い追い書いていきます。
といった感じで、忘れる前にLOOK795LIGHTのファーストインプレッションでした。
こんな変態バイクを試行錯誤しながら苦労して組んでくださった山田さん、ありがとうございます!
今後、練習やレースで使用してみて、その時々に思ったことをつらつらと書いていきます(・∀・)ノ