昨年の乗鞍の後は、名古屋のEVOLVERさんでSWUVを受けたのですが、今年はスペシャライズド東京さんで、BG-FITを受けてみました。
午前11時、新宿に新規オープンしたばかりの、スペシャライズド東京さんに到着。
駐車場はないので、近くのコインパーキングを利用する形になります。
駐車料金のほうが、新宿という土地柄か、だいたい20分で200円ぐらいですので、周辺で定額駐車できる場所を、事前に調べてから行った方が良いかと思います(^-^;
機材を車から下ろし、着替えなどをしている間に、メカニックさんがバイクを組み立ててセッティングをして下さいます。
その間に、新しい店舗の中をいろいろ見てまわります(笑)
最近ちょっと気になっていた、スペシャライズドの新作エアロヘルメット EVADE(イヴェード)のヨーロッパ仕様が展示されており、自由に手にとって見ることができるようになっていました。
展示方法もスタイリッシュで、スペシャライズドジャパンの新しい旗艦店ということで、カップルでも来店できるような、とてもオシャレなつくりになっています。
そんなこんなしているうちに準備も完了し、BG-FIT開始となりました。
今回BG-FITを担当して頂いたのは、生方(うぶかた)麻希さん。
女性のフィッターさんです。
とても親しみやすい方で、フィッティングも一生懸命頑張って下さいました。
まず最初に、現在のポジションの不満点や、ライド中に痛みが出る部分があるかなど、ヒアリングが行われます。
今回は、
・サドルのシート高さと前後位置が適正かどうか
・ハンドルの幅とステム長さが適正かどうか
・現在使用しているS-WORKSのシューズが、左足親指のつま先が当たって痛いので、シューズを調整(あるいは交換)したい
という内容を中心に、相談しました。
ヒアリング完了後、体の柔軟性や正確性(身体アセスメント)を調べていきます。
左右の脚長の違い、骨盤の水平度、立位体前屈などなど、bodygeometryという名前の通り、ライダーの体のジオメトリーが、現状ではどのような状態なのか?というデーターをもとに、ポジションを出していくシステムになっているようです。
だいたい3時間ほど、身体アセスメントの計測に費やされます。
その後、いよいよバイクのフィッティングを行います。
まず、私の左右の脚長が2.5cmほど違う(右足のほうが長い)ということで、左のシューズのクリート間に数ミリのシムを挟み、ローラー上で軽めにスピニングします。
シムがある時とない時の違いを見てみましたが、私はペダリング中、体が勝手に脚長を適正に修正しているそうで、左右の脚長差は気にしなくて良い、という結果になりました。
次に、シューズのインソール(BGフットベッド)の選定です。
足のアーチ形状を、温度変化で計測するプレートに乗って計測し、最適なインソールを選択していきます。
S-WORKSシューズに標準でついているのは、いちばんアーチの盛り上がりの低いレッドのインソールですが、先ほどの測定結果から、アーチの盛り上がりが一段高い、ブルーを入れることになりました。
ペダリングしてみると、アーチ部分の隙間が埋まり、シューズがよりピッタリした感覚になりました。
また、ペダリング中の右膝の安定があと少し欲しいということで、BGシムのオレンジを右足に1枚入れることになりました。
これをつま先に入れることで、カント角を細かく調整することができます。
適切なカント角が出ることで、膝を真っ直ぐ下に振り下ろすことができるようになります。
私の場合、右膝が多少内側にずれていたようで、このオレンジのシムを1枚入れることで、膝の動きが真っ直ぐになるように調整できた、とのことでした。
この辺りも、一人でセッティングしていては、わからなかった事ですね。
ちなみに、このBGシムはS-WORKSシューズだけではなく、シマノ等のシューズにも使えますので、興味のある方は単体で購入されてみるのも、良いかと思います。
シューズのサイズについては、アーチが補正されたぶん、いくぶんかつま先に余裕が出たような気もするので、このセッティングでしばらく様子見、ということになりました。
次にサドルの調整です。
前回のSWUVの前は、セラSMPのFORMAに落ち着いていたのですが、SWUVでセッティングした時に、ポジションが固定されないタイプのサドルを推奨されました。
それから8つぐらいのサドルをわたり歩き、結果的には、足がよく回り、ポジションもある程度移動できるということで、セラサンマルコのコンコールライトに落ち着いていました。
しかし、今回、専用の器具で座骨幅を調べてみると、私は座骨幅が112mmあるそうで、サドル幅が狭いコンコールライトだと、座骨がサドル座面から落ちてしまっており、骨盤を左右に振りながら、足を伸ばしてペダリングしていた事実が判明しました(;・∀・)
いわゆる、コンコールライトで木馬責めペダリング状態だったわけです(笑)
以上のことから、座骨幅を踏まえて、適正なサドルを選定することになりました。
数種類のサドルの中から、ROMIN EXPERT143のテストサドルが選定され、サドル高さを調整してからペダリングしてみたところ、あらま、座骨と骨盤の安定感がすごい!
きちんとサドル上で座骨が安定している、という感触を、顕著に体感することができました。
その後、もう一度前のサドルとセッティングに戻してみると、ケイデンスは上がるものの、骨盤が安定せず、サドルに座骨が乗っていない感覚が体感できました。
短い距離でのパフォーマンス重視ならば、コンコールライトでも良いかもしれませんが、長丁場のレースやロングライドを重視するならば、この骨盤の安定感は、疲労軽減とパワーの維持に、極めて効果があるのではないかと感じました。
そんなわけで、ROMIN EXPERT143はお買い上げです(^-^;
最後に、ハンドル幅とステムの調整ですが、身体アセスメントを考慮すると、コラムをあと5mm下げた方が良い、ということになりました。
これで、1年前に購入した時の初期状態から、2cmコラムが下がったことになります。
ステムの長さは110mmを使用しているのですが、これは現状でOKとのこと。
ハンドル幅は、C-Cがおよそ380mmのものを使用していますが、体が窮屈な感じになっているので、400mm幅をお勧めします、とのことでした。
400mm幅のハンドルは、以前の使っていたものを持っていたので、帰ってから交換することになりました。
セッティングの質問は尽きないのですが、いつのまにか時間は予定の16時を過ぎてしまい、終了したのは16時20分でした。
実は最終便の飛行機で帰るため、16時の時間リミットをお願いしていたのです(^◇^;)
バタバタしながら片付けて、精算をすませ、お店を後にしました。
Webサイトのほうには、だいたい15時~15時半に終わる事が多いです、と書いてありますが、もう少し時間に余裕をみて行かれた方が良いかと思います(o^∇^o)ノ
そして、気になる料金のほうですが、
BG-FIT 21,000円
BGシムキット 3,780円
BGSLフットベッド 4,935円
ROMIN EXPERT 15,750円
合計 45,465円(税込)
となりました。
もちろんセッティングパーツは強制購入ではなく任意購入ですし、パーツを使用したセッティングデーターは別途書き出してくれますので、パーツを使って出た数値は参考値として残し、現状でBG-FITに近づけたセッティングにする、というやり方も可能なのではないかと思います。
私は気軽に自転車を持って来店する事ができる場所ではないため、セッティングパーツの分の予算も考慮して、フィッティングを受けました(^_-)-☆
自転車の持ち込みが必要ということで、地方の方はなかなか受けることができないBG-FITですが、普段一人でセッティングしている時には見えなかった部分を、客観的に測定・診断して、しっかりセッティングして頂くことができ、とても満足な結果となりました(^▽^)/
特に、サドルによる骨盤の安定と、シューズのインソール・カント調整は自分の知識の範囲では調整できなかった事ですので、この2点だけでも非常に価値がある内容でした。
ポジションのセッティングや、体の痛み、ペダリングの不安定など、悩んでいる方がいらっしゃいましたら、いろんなパーツをとっかえひっかえ購入する前に、ぜひBG-FITを、一度受けてみることをお勧めします。
また、スペシャライズド東京さんでは、前のフィッティングルームの写真にもありましたRETULを使用して、ロードバイクの購入前の方でも、RETULでフィッティングを出し、そのデータに基づいたサイズの自転車を購入して頂く、というシステムも、今後予定されているそうです。
そんなシステムがあれば、最初からセッティングに悩まずに乗ることができ、初心者の方には、とても有り難いですね。
今回担当して下さった生方さん、ありがとうございました(^▽^)/
また再フィッティングの機会がありましたら、宜しくお願いします!